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外観検査で微細キズの検査が難しい理由とは

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微細キズ
外観検査で微細キズの検査が難しい理由とは
― 欠陥サイズから考える撮像設計 ―
 

1. 外観検査で微細キズの検査が難しい理由

外観検査では、製品表面に発生する微細なキズを検出したいという要求が数多くあります。
しかし、微細キズは人の目で確認できるにもかかわらず、自動検査では見逃しが発生することがあります。
これは検査性能が低いからではありません。
 
人の目と画像処理では、「見える」の意味そのものが異なるためです。
人は周囲との違いや経験をもとにキズを認識できますが、画像処理は取得した画像データから濃淡や形状などの特徴を抽出して判定を行います。
そのため、キズが画像上で十分な情報として表現されていなければ、存在していても欠陥として認識できない場合があります。
 
例えば、数十μm程度の微細なキズが画像上でわずか数画素しか表現されていない場合、正常な表面のばらつきとの区別が難しくなり、見逃しにつながることがあります。
微細キズの検査では、「人の目で見えるか」ではなく、「画像上で検出できるだけの情報を取得できているか」という視点で撮像条件を考えることが重要です。
 

2. 微細キズ検査でよくある誤解

微細キズを安定して検出するためには、まず「どの大きさのキズを検出したいのか」を明確にする必要があります。
これは単に高画素カメラを選ぶためではありません。
 
欠陥サイズが決まることで、必要な解像度や撮像倍率、視野サイズなど、撮像条件全体を設計できるようになります。
 つまり、微細キズの検査では「画素数を増やすこと」が目的ではなく、「欠陥を判定できるだけの情報量を取得すること」が重要です。
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3. 微細キズで発生しやすい課題

加工痕との区別が難しい
製品表面には研磨跡やヘアラインなど、正常な模様が存在することがあります。
微細キズはこれらと似た特徴として画像に現れることがあり、条件によっては良品と不良品の判別が難しくなる場合があります。
 
キズの向きによって見え方が変わる
微細キズは照明方向や撮像角度によって見え方が変化します。
同じキズでも、ある方向では確認できても、別の方向ではほとんど見えなくなるケースがあります。
 
高速搬送では情報量が不足しやすい
搬送速度が速くなると、露光時間や撮像条件の制約によって十分な情報量を取得できず、検査精度へ影響することがあります。
 

4. 高画素化だけでは情報量は増えない

微細キズの検査では、高画素カメラを導入すれば解決すると考えられることがあります。
しかし、画素数を増やしただけでは十分とは言えません。
 
撮像倍率やレンズ性能、照明条件などが適切でなければ、必要な情報量を取得できないためです。
外観検査では、まず検出したい欠陥を画像上で十分な情報量として取得できる撮像条件を設計することが重要です。
シーマイクロでは、ラインスキャンカメラを中心とした画像センシング技術を活用し、高解像度撮像と高速搬送の両立を実現するシステムをご提案しています。
 
さらに、お客様の検査対象や欠陥サイズに合わせて、カメラ・レンズ・照明を含めた最適な撮像システムを構築しています。
 
※解像度設計の考え方については、「外観検査で解像度はどう決める?」もあわせてご覧ください。
 

5. まとめ

微細キズの検査では、キズが小さいことだけが課題ではありません。
 
重要なのは、検出したい欠陥を画像上で十分な情報として取得し、正常品との違いを明確に表現できる撮像条件を設計することです。
 
重要なポイントは以下の通りです。
 
・検出したい欠陥サイズに応じた設計が重要
・画素数だけではなく情報量の確保が必要
・加工痕やキズの向きによって見え方が変化する
・高速搬送では撮像条件が検査精度に影響する
・カメラだけではなく撮像条件全体で考えることが重要
 
微細キズの検査では、「高性能なカメラを選ぶこと」が目的ではありません。
対象物や欠陥の特性に合わせて必要な情報量を取得し、安定して検査できる環境を構築することが、精度向上への第一歩となります。


※ 本記事は一般的な検査設計の考え方を示したものです。
実際の検査性能は、ワーク特性、搬送条件、照明構成、装置仕様など複数の要因により変動します。
個別条件に合わせた最適化についてはご相談ください。 

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