
2D外観検査と3D外観検査の違いとは?
外観検査を自動化する際、「2Dカメラで検査するのか、それとも3Dカメラを使うのか」で悩むケースがあります。
2Dと3Dでは取得できる情報が異なるため、どちらが優れているというよりも、検査したい対象や欠陥に合わせて使い分けることが重要です。
では、2D外観検査と3D外観検査にはどのような違いがあり、どのような場合に3Dが必要になるのでしょうか。
1. 2D外観検査と3D外観検査では取得する情報が違う
まず大きな違いは、カメラから取得できる情報です。
2D外観検査では、ワークを平面的な画像として捉え、色や明るさ、模様などの違いから状態を判定します。
例えば、表面に異なる色の異物が付着している場合や、キズによって周囲と明暗差が生じている場合など、画像上の違いとして現れるものは2D検査で捉えやすい傾向があります。
一方、3D外観検査では、高さ方向を含む立体的な情報を取得できます。
そのため、平面上の見え方だけでは判断しにくい、立体的な形状の変化を検査に利用できます。
簡単に整理すると、このように、2Dと3Dではそもそも検査に利用する情報が異なります。


2. 2D外観検査が適しているケース
では、どのような場合に2D外観検査が適しているのでしょうか。
基本的には、検査したい欠陥が画像上の色や明るさの違いとして現れる場合です。
例えば、
・色の違い
・汚れ
・異物
・印字状態
・表面の状態の変化
などは、2D画像から得られる情報を利用して検出できる場合があります。
また、2Dカメラによる検査は、一般的な画像検査として広く利用されているため、既存設備や検査工程との組み合わせを考えやすいことも特徴です。
ただし、2D検査では照明条件によってワークの見え方が変化します。
同じワークでも、照明の方向や光量によって明暗差が変わるため、カメラだけでなく照明を含めた撮像条件の設計が重要になります。
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お問い合わせはこちら3. 3D外観検査が適しているケース
一方、3D外観検査が適しているのは、高さや形状そのものを検査したい場合です。
例えば、平面的な画像だけでは判定しにくい形状の変化を、高さ情報として捉えたい場合があります。
3Dでは、基準となる形状に対して、
「どこが高いのか」
「どこが低いのか」
「どの程度変化しているのか」
といった情報を利用して検査条件を設定できます。
特に、複雑な形状を持つワークでは、2D画像だけでは検査に必要な情報を十分に取得できない場合があります。
このような場合には、3Dによって高さ方向の情報を取得することで、検査に必要な情報を補える可能性があります。
ただし、3Dだからすべての欠陥に強いわけではありません。
表面の色や明るさの違いを検出するのであれば、2Dの方が適しています。
4. 2Dと3D、どちらを選ぶ?
2Dと3Dのどちらを選ぶかを考えるとき、まず整理したいのが「何を検査したいのか」です。
例えば、色や明るさなど、表面の見え方の変化を検出したいのであれば、2D画像が適しています。
一方で、ワークの高さや形状そのものを確認したいのであれば、3Dによる高さ情報が有効になる場合があります。
そのため、カメラを選ぶ際には、次のような点を整理することが重要です。
何を検出したいのか
・どのような変化を欠陥として判定するのか
・色・明るさと高さ・形状のどちらの情報が必要なのか
・ワークの形状や大きさはどうなっているのか
・どの程度の精度や速度が必要なのか
また、1つのワークに対して2Dと3Dの両方が必要になる場合もあります。
例えば、表面の状態を2Dで確認しながら、形状の変化を3Dで確認するなど、異なる情報を組み合わせて検査する方法も考えられます。
つまり、2Dか3Dかを最初に決めるのではなく、必要な検査情報を整理したうえで、適した撮像方法を選択することが重要です。


5. 検査に必要な情報から方式を考える
2D外観検査と3D外観検査には、それぞれ得意とする領域があります。
2Dは色や明るさなど、平面的な画像情報を利用した検査に適しています。
3Dは高さや形状など、立体的な情報を利用した検査に適しています。
しかし、これは「2Dより3Dの方が高性能」という単純な話ではありません。
重要なのは、検査対象に対して、どのような情報が必要なのかということです。
例えば、
・表面の色の違いを見たいのか
・高さの変化を見たいのか
・形状全体を確認したいのか
・2Dと3Dの両方が必要なのか
によって、適した検査方法は変わります。
また、実際の設備では、カメラだけでなく照明、搬送速度、ワークの形状、設置スペースなど、さまざまな条件を考慮する必要があります。
「3Dを使うこと」を目的にするのではなく、「検査に必要な情報を安定して取得すること」を目的にする。
この視点から検査方法を検討することで、2D・3Dそれぞれの特徴を活かした、より適切な検査構成を考えることができます。
シーマイクロでは、2Dカメラや3Dラインカメラなど、さまざまな撮像方式を扱っています。
検査対象や検出したい内容に応じて、必要な情報や撮像方法を検討し、検査システム全体として適した構成を考えることが重要です。
実際の検査性能は、ワーク特性、搬送条件、照明構成、装置仕様など複数の要因により変動します。
個別条件に合わせた最適化についてはご相談ください。
