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近赤外線カメラはどんな検査に使われる?|半導体・フィルム・異物検査の活用例と導入ポイント

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NIR、InGaAs
可視光では見えない欠陥はどう検査する?
― 近赤外線カメラ(InGaAs)の仕組みと活用ポイント ―
 
近赤外線カメラ(InGaAsカメラ)は、可視光では取得できない情報を可視化できる技術として、さまざまな製造現場で活用されています。
 
近年では、半導体の高性能化や機能性フィルムの普及により、従来の外観検査だけでは対応が難しいケースも増えています。
「表面には異常が見当たらないが不良が発生する」
「内部の状態を非破壊で確認したい」といった課題を抱える現場も少なくありません。
そのような場面で有効な手段の一つが近赤外線検査です。
 
本記事では、近赤外線カメラがどのような検査に活用されているのか、代表的な事例と導入時のポイントを解説します。

1. なぜ近赤外線カメラが検査で活用されるのか

一般的な産業用カメラは可視光領域の光を利用して撮像しています。
一方、近赤外線カメラは可視光より長い波長を利用するため、対象物の内部情報や材料特性の違いを捉えられる場合があります。
 
例えば、可視光では不透明に見えるシリコンが近赤外線では透過したり、
材料ごとの反射率や吸収率の違いが強調されたりすることがあります。
その結果、
・内部欠陥の可視化
・異物検出
・材料判別
・コーティング状態の確認
・水分量の評価
など、可視光検査だけでは難しい検査が可能になります。
 
近赤外線カメラは「より鮮明な画像を撮るためのカメラ」ではなく、
「可視光では得られない情報を取得するためのカメラ」と考えると分かりやすいでしょう。
 

2. 近赤外線カメラの活用例

近赤外線カメラはさまざまな業界で利用されていますが、ここでは代表的な活用例を紹介します。
 
半導体検査
半導体製造では、シリコンウェーハ内部の状態確認が重要な工程となります。
シリコンは近赤外線を透過する特性を持つため、
・クラック検査 ・ボイド検査 ・接合状態の確認 ・パターン位置合わせ ・MEMSデバイス検査
などに利用されています。
内部構造を非破壊で観察できることから、品質管理や歩留まり向上に役立っています。
 
フィルム・シート検査
機能性フィルムや電池材料向けフィルムでは、微小な異物や材料ムラの検出が求められます。
近赤外線を利用すると材料ごとの特性差が強調される場合があり、
・フィルム内部異物検査 ・コーティング状態の確認 ・積層構造の評価 ・材料混入の判別
などに活用されています。
特に高速搬送される製品では、ラインスキャンカメラと組み合わせたインライン検査が多く採用されています。
 
異物検査・材料判別
可視光では同じ色に見える材料でも、近赤外線では異なる反応を示すことがあります。
その特性を利用することで、
・樹脂製品への異物混入 ・異種材料の識別 ・原材料の混在検出 ・水分を含む異物の検出
などが可能になります。
近年では複数波長を活用した検査も増えており、単純な異物の有無だけでなく、異物の種類まで判別できるケースもあります。

まずはお気軽にお問い合わせください。

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3. 近赤外線検査を成功させるポイント

近赤外線カメラは多くの検査課題に活用されていますが、すべての不良が近赤外線で見えるわけではありません。
例えば同じ異物検査でも、異物の材質やサイズによっては可視光の方が検出しやすいケースがあります。
一方で、可視光では判別できなかった材料差や内部欠陥が、近赤外線では明確なコントラストとして現れる場合もあります。
重要なのは「近赤外線カメラを導入すること」ではなく、
「検出したい不良に対して最適な撮像方法を見つけること」です。
実際の検査では、
・使用する波長帯
・照明方式
・光学系
・搬送条件
・画像処理アルゴリズム
などを総合的に検討する必要があります。
 
そのため、カメラ単体の性能だけでなく、検査対象や不良内容に合わせたシステム全体の設計が重要になります。
 
シーマイクロでは、近赤外線カメラを活用した検査システムの構築や画像処理ソフトウェアの開発にも対応しています。
検査対象や不良内容によって最適な撮像条件は異なるため、カメラ選定だけでなく、
照明や光学系、画像処理を含めて検査方法を検討することが重要です。
 
「近赤外線で本当に見えるのか」
「どの波長が適しているのか」
といった初期検証の段階から、課題に応じた検査方法を一緒に検討しています。

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4. まとめ

近赤外線カメラは、半導体検査、フィルム検査、異物検査など、可視光だけでは難しい課題に対応できる有効な検査技術です。
 
特に内部欠陥の可視化や材料差の判別といった用途では、品質向上や不良流出防止に大きく貢献しています。
 
一方で、近赤外線が最適な手法かどうかは対象物や不良内容によって異なります。
重要なのはカメラのスペックではなく、
「何を見たいのか」
「どのような課題を解決したいのか」を明確にすることです。
 
現在の検査で見つけにくい欠陥や判定に悩む現象がある場合は、近赤外線という選択肢が有効かもしれません。
 
「可視光では見えない」
「判定が安定しない」
「検査方法そのものを見直したい」
といった課題があれば、まずは対象物や現象についてご相談ください。

近赤外線が適しているのか、それとも別の方法が有効なのかも含めて、シーマイクロが一緒に検討させていただきます。
 
 
※ 本記事は一般的な検査設計の考え方を示したものです。
実際の検査性能は、ワーク特性、搬送条件、照明構成、装置仕様など複数の要因により変動します。
個別条件に合わせた最適化についてはご相談ください。 

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