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外観検査で使用するカメラについて

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外観検査で使用するカメラについて

外観検査で検査する項目としては、対象物その物自体の歪みの他、キズやバリ、異物、汚れ、欠けや変形といった欠陥などの形状、色が主な検査項目となります。
形状はさらに2次元で検出できるものと3次元(高さ)情報が必要なものがあります。それぞれの目的に応じたカメラが使われています。

外観検査で使用するカメラに求められること

外観検査では、まず検出したい不具合が何で、どの位の大きさ、深さなのかと、色情報が必要か、どの位のスピードで検査したいか、などの点を明確にする必要があります。ベルトコンベヤー上にランダムな間隔でナットのような比較的平坦な検査対象の部品が流れてきて、そのナットについている汚れを検出したいような場合は、モノクロのエリアカメラで検査が可能です。

一方織物の様に、幅のある対象物を高速に移動させ、その色や汚れを検査したい、という場合、その幅と移動速度に対応可能なラインスキャンカメラを選ぶ必要があります。
さらに、ベルトコンベヤー上に魚が流れてきて、その魚の体積を測りたい、という場合は、3次元カメラを3台、4台使って全周囲の形状を測定して、断面積を瞬時に求めることのできる3Dカメラとシステムが必要となります。

外観検査で使用するカメラの種類

外観検査で使用するカメラの種類としては、「ラインスキャンカメラとは?」 の記事の中で述べたように、エリアカメラとラインスキャンカメラが主に使われます。さらに溶接検査の様に、高さ情報の測定が必要な場合は3Dカメラが使われます。
ラインスキャンカメラとエリアカメラについては、すでにラインスキャンカメラとは? の記事で紹介したので、ここでは、3Dカメラについて紹介したいと思います。

3次元情報(高さ)を検査するカメラの方式としては以下の様な方式があります。

ステレオ式

2つのカメラを用いて、異なる位置から撮像された視差画像を元に、三角測量の原理を使ってワークの距離や高さを計算する方式です。

ToF方式

パルス投光したレーザー光がワーク表面で反射して返ってくるまでの時間を基に距離を測定する方式です。長距離の検出が可能です。

光切断法

光切断法は、動いているワークにレーザー光をライン状に照射し、その反射光が投影されるセンサ上の位置によりワークの高さのを測定する方式です。このカメラはラインスキャンカメラと同様、連続して撮影し、3次元の画像を生成する事が可能で、一般に3Dラインカメラと呼ばれています。
図1に3Dラインカメラで検査している様子を、図2には簡単な原理図を示します。

3Dラインカメラで検査している様子を、図2には簡単な原理図

外観検査で活用するカメラを選ぶポイント

ここでは外観検査で活用するカメラを選ぶ重要なポイントについて、まとめたいと思います。

カメラの種類(エリア、ラインスキャン、3D)

まずはワークが静止しているか、動いているか、高さ情報が必要かなどの検査環境によって、その検査環境に最も相応しいカメラの種類を選びます。

画素数

ワークの幅と検出したい欠陥のサイズから必要な画素数を求めます。ラインスキャンカメラを例に取ると、カメラ画素数 = ワーク幅÷欠陥サイズ(欠陥を1画素で検出する場合)となります。
例えば、ワークの幅400mmで、0.1mmの欠陥を検出したい場合、カメラの画素数は4000 (=400÷0.1)となり、最低4000の画素が必要なことがわかります。

カラー/モノクロ

一般にカラーカメラはモノクロカメラより、数倍値段が高くなります。 色の検査の様に、必ずカラーカメラが必要な場合もありますが、汚れの様に、モノクロカメラでも検出できる場合は、モノクロカメラで十分です。

フレームレート

ワークの移動速度、ワークの幅、画素数により、最低限必要なフレームレートが決まります。ラインスキャンカメラを例に取り正方画素を仮定すると、画面の縦横比を同じにする必要がある事から、「ワークの移動速度÷フレームレート=ワークの幅÷画素数」となります。
例えば、移動速度=3m/s、ワークの幅=400mm、画素数=4096の場合、 3/フレームレート=0.4/4096 から、フレームレートは30.7kHz以上必要な事がわかります。

インターフェース

産業用カメラで使われているインタフェースとしては、Camera Link、CoaXPress、GigE、USB3.0などがあります。Camera LinkやCoaXPressの場合、PCに画像取込用のフレームグラバボードが必要となります。
一方GigE(1Gbps)やUSB3.0の場合、PCに直接ケーブルをさして画像を取り込むことが出来るので簡便ではありますが、速度の制限や、画像取り込みによるPCのオーバーヘッドが問題になる事があります。

高さ情報

高さ情報が必要な場合は、3Dカメラを使って計測する必要があります。測定できる高さの精度、測定する範囲などにより、最適な3Dカメラを選択する必要があります。

まとめ

シーマイクロは、ラインスキャンカメラの豊富なラインアップに加え、3Dラインカメラの汎用品も3種類を用意しています。またお客様のニーズに応じたカスタム化も得意です。まずは、お客様のニーズに合うラインスキャンカメラがあるか、、製品情報のページをご覧いただきたいと思います。
もし貴社のニーズに合うカメラが製品情報の中に無い場合は、貴社要求仕様に応じたカメラのカスタム化が可能か、一度弊社にご相談いただきたいと思います。

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